治療学

Volume 44, Issue 1, 2010
Volumes & issues:
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扉・目次
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●序説
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- 糖尿病治療薬
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特集
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- ● 糖尿病治療薬
- 血糖コントロールによって,細小血管障害発症予防,大血管障害予防,死亡率の低下は可能か
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- 経口糖尿病治療薬:作用機序とエビデンス
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- インスリン療法
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治療のピットフォール
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■新しい治療■
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[座談会]
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- 糖尿病治療薬
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症例
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グリニド製剤多量内服による自殺企図の 1 症例
44巻1号(2010);View Description
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今回われわれは,自殺企図によるナテグリニドの大量内服の症例を経験した。これまでに,スルホニル尿素(SU)薬の大量内服症例は多数報告されており,グルコース投与のみでは低血糖が回復せず,膵β細胞の KATPチャネルを活性化してインスリンの分泌を抑制する薬剤である diazoxide(国内未承認)を要するような重症者が多く,死亡や脳死例も認めている。一方,ナテグリニドの大量内服の報告は海外も含めこれまでになく,本症例においてはグルコース投与のみで短時間に合併症なく低血糖が回復しており,ナテグリニドの作用,過量内服時の対応な どについて考察するうえで貴重なケースと考えられるため報告する。 -
肝硬変合併患者に対するインスリン治療の一例
44巻1号(2010);View Description
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肝硬変患者では薬剤の代謝障害が生じる可能性があり,経口血糖降下薬の使用は避けるべきである。食事療法のみで良好な血糖コントロールが得られない際には,原則としてインスリン治療の適応である。通常,中間型あるいは持効型のインスリン製剤のみでは食後血糖の上昇を抑えることが困難であるうえ,肝臓での糖産生が低下した肝硬変では夜間の低血糖をきたしやすいため,(超)速効型製剤の毎食前投与から開始することが推奨される。 -
MAT(代謝活性化療法)により神経障害が改善した1 型糖尿病の 1 例
44巻1号(2010);View Description
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1985 年に米国で開発された metabolic activation therapy(MAT:代謝活性化療法)は,生理的な間隔でインスリンを間欠的に静脈投与することにより,最大の標的臓器である肝臓ばかりでなく筋肉を含めた全身細胞の糖代謝活性を高める療法である。今回,三大合併症を伴う 1 型糖尿病患者に対して,わが国初の MATを実施し,自律神経障害に伴う自覚症状の改善とともに,各種神経機能検査において改善傾向を認めた。
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治療の歴史
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DI 室Q&A
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患者が,インスリン投与後にアレルギーを起こした。インスリンを被疑薬として疑っている。インスリンによるアレルギーについて,詳しく知りたい—インスリンアレルギー
44巻1号(2010);View Description
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