インフェクションコントロール
Volume 15, Issue 7, 2006
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特集
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- 現場でのギモンを解消!血管内留置カテーテル管理早わかりQ&A
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1 血管内留置カテーテル由来血流感染の概要
15巻7号(2006);View Description Hide Description①感染経路は主に二つある.「皮膚からカテーテルに沿った微生物の移動」と「接続部・輸液の汚染」である.②リスク因子に関する病因論は複雑であるが,すでに明らかになっているリスク因子に着目してそれを取り除くことが,現時点で最善の予防対策である.③カテーテルの挿入部位の正しい選定,手指衛生,マキシマルバリアプリコーションなどが,感染のリスクを低下させる.④起因菌はコアグラーゼ陰性ブドウ球菌が最多であり,増加傾向にある.⑤薬剤耐性菌による感染も増加傾向にある. -
2 中心静脈カテーテルの挿入
15巻7号(2006);View Description Hide Description中心静脈カテーテルの挿入時の衛生管理の徹底は,その後の血流感染防止の観点からきわめて重要であり,①刺入部位の選択,②皮膚消毒,③刺入時のマキシマルバリアプリコーション(maximal sterile barrier precautions[MBP],高度無菌的遮断予防策)の実施などがポイントとなる.このため,教育システムの導入やアンケート調査を実施し,改善につなげる努力が必要である. -
3 中心静脈カテーテル挿入中の挿入部位の管理
15巻7号(2006);View Description Hide Description①中心静脈カテーテル挿入部位のドレッシングには,「滅菌ガーゼ」もしくは「滅菌,透明,半透過性のドレッシング材」のどちらかを選択する.②中心静脈カテーテルの挿入部位管理で使用する消毒薬は,0.5%クロルヘキシジンアルコール,ヨードチンキ,10%ポビドンヨード,70%アルコールのいずれかを選択します.③中心静脈カテーテル挿入中の患者のシャワーは,カテーテル全体を防水性のカバーで覆い,汚染を防いで行います. -
4 中心静脈カテーテルに使用する輸液ラインの管理
15巻7号(2006);View Description Hide Description①輸液ラインはその特徴をふまえて,自施設の状況に適したものを選択する.②輸液ラインの管理には,輸液ラインの種類や交換回数だけでなく,ライン作成時や接続時の手指衛生や接続部位の消毒など,基本的な事項を遵守することが重要である. -
5 末梢静脈留置カテーテルの管理
15巻7号(2006);View Description Hide Description①末梢静脈留置カテーテルの挿入部位は,上肢を選択する.②カテーテルの交換は,72時間〜96時間ごとに行う.輸液ラインの交換はカテーテル交換とともに行う.③ヘパリンロックであっても生食ロックであっても,基本的にはロックはできるだけ避ける.④ロックをやむを得ず行う場合,必ずしもヘパリンロックは必要ない.⑤ロックの手技は,陽圧ロックを用いる. -
6 薬剤の混合
15巻7号(2006);View Description Hide Description①高カロリー輸液は,クリーンベンチ内で調製することが理想的である.クリーンベンチ内はアルコール製剤で清拭する.調製者は手指消毒など衛生管理に努める.②一般病棟での注射薬混合時には,「調製台は清潔区域である」との認識を持つ.調製台の上には不潔な物品を置かない.注射薬の混合業務前には調製台をアルコール製剤で清拭する.③調製者は,手指消毒など衛生管理を徹底してマスクをする.調製中はほかの業務を兼務しない.④混合した輸液は,6時間以内に投与を完了する.⑤輸液の種類により細菌の増殖時間が異なる.また,細菌の種類により増殖時間が異なる. -
7 小児の血管内留置カテーテル管理
15巻7号(2006);View Description Hide Description①小児における血管内留置カテーテル関連血流感染は,成人と比較して発生頻度は高く,またほかの感染(肺炎や尿路感染など)より多い傾向がある.②小児の末梢留置カテーテル管理で最も重要なことは,カテーテル挿入部のドレッシング材による固定,および挿入部位の運動を制限するための固定・抑制である.③ドレッシング材については,粘着テープによる皮膚障害の要因を理解し,選択・観察を行うことが必要である.
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