Volume 15,
Issue 11,
2006
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特集
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広めよう! 医療関連施設の感染対策 −在宅医療から特別養護老人ホームまで−
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インフェクションコントロール 15巻11号, 1073-1073 (2006);
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インフェクションコントロール 15巻11号, 1074-1079 (2006);
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近年,膨張を続ける医療費に歯止めをかけるために,平均在院日数は急速に短縮されており,病院医療から在宅医療への移行期ともいえる.在宅医療は,介護保険と医療保険などによって支えられているが,その利用者は年々増加すると予測される.また,在宅医療においても経管栄養や尿路カテーテルのみならず,中心静脈栄養や人工呼吸器など感染リスクの高い高度医療も実施されている.在宅医療における感染対策も,基本的には標準予防策の遵守であり,その知識の浸透と実践への援助が必要であろう.
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インフェクションコントロール 15巻11号, 1080-1083 (2006);
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ケアが中心の高齢者施設でみられる感染症は,常在菌が原因菌となっている内因性感染症と,環境から病原菌を受け取って発症する外因性感染症に大別される.内因性感染症は季節を問わず散発し,流行することはない.外因性感染症としては,インフルエンザ,ノロウイルスやロタウイルスによる胃腸炎,疥癬,結核などがあり,その対策が求められる.また,施設の給食を介したO157やサルモネラなどによる集団食中毒にも注意が必要である.
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インフェクションコントロール 15巻11号, 1084-1091 (2006);
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在宅医療や老人保健施設(老健施設)で働く医療従事者の,教育背景や卒後教育(研修)の機会はさまざまである.それらを十分に理解して効果的な教育(研修)を行うためには,教育対象者が働く環境について情報収集し,的確なニーズアセスメントをしたうえで,教育対象者の就労形態なども考慮した教育形態をとることが望ましい.また,教育(研修)依頼先で窓口担当者を設け,彼らと協働して教育(研修)を行うことで,以後,職員自らの手で意識と行動の変化を促進することが期待できる.
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インフェクションコントロール 15巻11号, 1092-1096 (2006);
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①高齢者施設では,新たな感染症が発生することはまれであり,感染経路の遮断として,施設内へ感染源を持ち込まないことが重要な予防策のひとつである.②施設内へ感染源を持ち込まないためには,家族と利用者の協力は不可欠で,予防策について正しく説明し,理解を得なければならない.③日常的に行う感染対策と,流行時の感染対策を実践する.④感染症発生時は,特に迅速に家族へ説明し,また,関係機関へ報告することが定められている.
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インフェクションコントロール 15巻11号, 1098-1101 (2006);
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①在宅で患者を介護する場合,家族であっても標準予防策は必要である.標準予防策を行うことで,家族自身を未知の感染症から守り,また,患者も感染の危険を回避できる.②MRSAに感染あるいは保菌している患者の場合,在宅ケアスタッフは標準予防策と接触感染予防策を行い,家族は標準予防策を行う.
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インフェクションコントロール 15巻11号, 1102-1105 (2006);
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①KRICTはNPO法人として,地域の感染制御に関するボランティア活動を行う組織である.②VRE,ESBL産生菌,ノロウイルスなどの集団感染においては,オムツ管理がきわめて重要である.③感染制御からみたオムツ管理では,「手袋はケアごとに交換する」「手袋を外した後は手洗いする」「オムツは使い捨てにする」ことが重要である.
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インフェクションコントロール 15巻11号, 1106-1108 (2006);
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①高齢者は容易に栄養障害に陥り,肺炎,褥瘡などの感染性合併症を発症する.②栄養障害症例に感染性合併症を併発すると,重篤化し,治療に難渋する.③入院時にSGAを用いた栄養評価を行い,栄養障害に陥っている症例や,陥る可能性が高い症例を拾い上げることが重要である.④栄養療法としては,経口摂取をできるだけ維持することが重要で,補食という考え方が高齢者には適している.⑤静脈栄養法が必要な場合でも,可能なかぎり経口摂取を維持するための工夫を続ける必要がある.
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インフェクションコントロール 15巻11号, 1110-1112 (2006);
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①2006年4月の介護報酬改定における感染症対策体制強化が基準上明確になった.・感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止のための体制の整備.・感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止のための指針の整備.・感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止のための研修の実施.②感染対策は高齢者の尊厳ある生活を守るための施設の責務であり,利用者の人権擁護への配慮が必要である.
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新連載
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あなたの疑問に答えます! インフェ法律相談所
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インフェクションコントロール 15巻11号, 1052-1057 (2006);
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連載
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フロントエッセイ
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インフェクションコントロール 15巻11号, 1049-1049 (2006);
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写真で教えよう! 感染対策の“手技”
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インフェクションコントロール 15巻11号, 1058-1061 (2006);
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月刊CDCガイドラインニュース
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インフェクションコントロール 15巻11号, 1062-1062 (2006);
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沖縄美ら島だより
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インフェクションコントロール 15巻11号, 1114-1114 (2006);
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ICTニュースを作ろう
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インフェクションコントロール 15巻11号, 1116-1116 (2006);
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ICN Sachikoの感染対策奮闘記
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インフェクションコントロール 15巻11号, 1116-1116 (2006);
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IC日記
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インフェクションコントロール 15巻11号, 1121-1121 (2006);
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バッチリ身につくICTのための感染症対策
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インフェクションコントロール 15巻11号, 1126-1130 (2006);
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ロールプレイDe サーベイランス
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インフェクションコントロール 15巻11号, 1131-1137 (2006);
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投稿
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インフェクションコントロール 15巻11号, 1138-1142 (2006);
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ノロウイルスによる感染性胃腸炎の臨床症状と便中ウイルス検出結果との関連性を検討し,効率的な確定診断への対応を検討した.便中ウイルス検査を施行した48名のうち,無症状2名を除く46名の臨床症状と,RT-PCRで判定されたノロウイルス排出の有無を比較した.便中ウイルス陽性は22名,陰性24名で,陽性者はすべてG2型であった.発熱および下痢の有無は便ウイルス検出の有無とは関連していなかったが,嘔吐の有無と便検査結果の間には有意の関連があり,ウイルス陽性例22例中18例(81.8%),陰性例24例中11例(45.8%)に嘔吐症状が出現していた.下痢,嘔吐の両者を伴う症例は22例中12例と多くはないが,これらを対象にウイルス検査を行った場合の陽性率は75%,嘔吐症状のみの6例を除いた16例の下痢症例を対象としたときは48%,下痢症状のみの4症例を除いた18例の嘔吐症例では62%であった.ノロウイルス感染を疑う際には嘔吐症状の有無に注目する必要があり,これに加えて下痢症状を考慮して便ウイルス検査を行うことで,より高いウイルス陽性率が期待され,有効な病院感染への一助となると考えられた.