インフェクションコントロール

(1)感染対策として見落とされやすいが、口腔内には「内なる敵」が非常に多数存在している。(2)口腔内細菌は誤嚥性肺炎だけでなく、血栓形成や糖尿病などの全身疾患と大きく関連している。(3)これらの口腔環境は食事摂取状況や日常生活動作の変化により大きく変動し、それに対応した口腔内のケアが必要である。(4)多職種でのチームアプローチ、特に口腔のエキスパートである歯科医療従事者との連携が適切な口腔管理の鍵を握る。

(1)機器の操作や取り扱い時のエラーを未然に防止し、エラーが起こった際にも拡大しないようにするため、ハードウェアの見直しが必要である。(2)複雑な手順や余分な手間は感染防止対策の実施がおろそかになりやすいため、簡便で効率的な感染防止対策が可能な医療機器の選択・使用も検討するべきである。

(1)歯科医療のほとんどは診療所で提供されており、診療所に適した対策が必要である。(2)オーデット（自己点検）によって日常的に診療所の感染対策の状況を把握できる。(3)広島歯科医療安全支援機構は、多数の歯科診療所のオーデット結果を分析し、感染対策について、個々の診療所の絶対的な評価に加え、歯科診療所の相対的な評価、グループ全体の問題点の把握、改善の支援を行っている。