インフェクションコントロール

2017年2月に開催された第32回日本環境感染学会総会・学術集会のために来日したSuzan A. Dolan 先生に、米国で経験したアウトブレイク事例について、塚本容子先生（北海道医療大学 看護福祉学部 教授）、満田年宏先生（東京女子医科大学 感染制御科 教授）が話を聞いた（協力：株式会社モレーンコーポレーション）。

ノロウイルス・インフルエンザの流行シーズンがやってきました。ICT は、リンクナースとともに、病棟スタッフなどからの質問に対応されていると思います。本企画では、ICTが質問されやすいQを集め、「私ならこう答える！」と考えながら、解説しました。日ごろのICT 活動の参考にしていただければ幸いです。

・ 専門家は、学習や経験の度合いにより、見習い（学生）、新人、中堅、ベテランに分けられるが、この“熟練度”は連続したスペクトル上にある。・ 熟練度が増すにつれ、物事の判断や意思決定は、直感やパターン認識を頼るように（利用するように）なり、思考は黙考的で速い。ベテランが身に付ける、このような能力は多くの場合、効率的で、かつ正しいが、時に思い込みのために思わぬ間違いを犯し、しかも、それに気付かないことがある。自分の考え方について考えてみることは、知識や経験を積むことと同等に重要である。

⿟小児感染症も小児感染対策も基本は成人と同様である。⿟小児の場合はその基本のうえに、①年齢による違いを意識する、②保護者をうまく巻き込む、という2つの要素が重要となる。

⿟RS ウイルスは環境中でも感染性を維持できるため、感染対策として標準予防策に加え接触予防策の遵守が必要である。⿟インフルエンザやライノウイルスは状況によっては空気感染する場合がありうる。しかしあくまで特殊な状況下での事例であり、これらの病原体に対して日常的に空気予防策の追加が必要ということではない。⿟迅速検査は陰性だが、同じ臨床症状の呼吸器感染症を呈している患者同士でのコホーティングは、ベッド事情によりやむをえない場合もある。同じ臨床症状であっても複数の病原微生物が関与している場合もあるので、可能であれば個室管理が望ましい。

⿟冬の小児科病棟には、さまざまな感染症に罹患した子供たちが入院している。⿟気管支炎、肺炎、胃腸炎などのウイルス疾患に罹患している子供たちが多く、そのなかでも特に冬に多い原因ウイルスが、インフルエンザウイルスやRS ウイルスである。⿟これらのウイルスに関する質問を、両親や医療従事者から聞かれて回答に困った経験はないだろうか。今回は、臨床の現場でよく聞かれる質問について説明を行っていきたい。

「2017年度第2回EBICセミナー」が神戸にて開催された。メインテーマは「抗菌薬感受性検査結果の臨床的な読み方を基礎からじっくり学ぼう」。会場には臨床検査技師と医師を中心にさまざまな職種の受講者が集まった。その一部をレポートする。