インフェクションコントロール

感染症シーズンを前にして、正しい個人防護具（PPE）の着脱など感染対策の基本の習得は必須です。2020年から続く新型コロナウイルスの流行により、その重要性はさらに増しています。しっかりとPPEを着用していても、着脱の際に意外な落とし穴があります。そこで、マスク・手袋・エプロン・ガウンの着脱方法や嘔吐物の処理などを写真で詳細に解説していただきました。ダウンロードして院内掲示にご活用ください。

新型コロナウイルスは、未曾有の混乱をもたらし、その余波は現在も続いております。本連載は、編集室に届いた「どのような準備が必要なのか」「ICTの動き方について知りたい」といったご要望から企画しました。ぜひご活用いただければ幸いです。

特定行為を進めていくためには求められる役割や活動について施設全体で共通認識を構築することが必要である。また、CNICは特定行為を実践するだけで終わらず、サーベイランスを実施することで行った行為の評価ができることも大きな強みである。患者さんを直接「診て」、「看て」、特定行為研修修了後も知識および技術の維持・向上のため学び続けることが必要である。ここでは、私が特定行為研修を受講した経緯についてお話しする。

急性期病院から地域（後方）施設・在宅への移行にあたって、感染症があることで転院（退院）が進まない場合がある。感染症患者を受け入れたことにより、「施設内で感染を広げてしまわないか」、また「担当する医療従事者が感染しないか」などの不安が、その根底にあると思われる。結核や新型コロナウイルス感染症（COVID‒19）のように感染症法において入退院の基準が定められているものがある一方で、薬剤耐性菌など入院診療に関し、特別な基準がないものも多い。地域施設においては急性期施設と同様の対策は難しい場合があるものの、行うべき感染対策を十分に共有して受け入れ体制が進むよう、地域の関係者間で協議していくことが重要となる。

地域診療動線のなかで、急性期病院から療養型病院や高齢者施設への転院時に感染症に関連するトラブルが生じることは多い。患者がどの施設を利用するにしても切れ目のない診療プロセスで適切なサービスを受けられるように、感染対策規格統一と質の向上が求められている。受け入れ側は、感染症・感染対策に関する知識や技術の不足から過剰な対応をしたり、コストを優先するあまり実施すべきことをできなかったりといった課題を抱えている。急性期病院のICTは、平素から連携施設と一緒に研修会を開催したり、訪問実地指導や感染症発生時の改善支援に出向いたりと、地道な地域連携強化に取り組んでおくことが重要である。

自宅への退院の場合、ほかに患者がいないことから水平感染のリスクは低い。また転院する患者に比べると、自宅へ帰れる患者は状態がよいことから、一見問題が起こりにくいように思える。しかし実際にはさまざまなリスクが存在しており、これらを踏まえておかないと思わぬトラブルが発生することがある。特に耐性菌の情報提供が不足していると、退院後に問題になることがある。病棟や医療連携室でダブルチェックを行っていくとよい。感染症関連のトラブルは、受け入れ側の不正確な知識に基づいていることがほとんどである。安易にものや対策を重ねて不安を回避するのではなく、丁寧に教育を行うことが重要であり、それが地域の医療レベル向上にも寄与する。

「新型コロナウイルスの影響で感染係になった」「新しく病棟のリンクナースになった」とこの春に新しく感染対策担当者に任命されたあなたのために企画しました。感染対策の定番知識をばっちり解説します！

『今年からプリセプター担当になりました。気をつけてほしいことがうまく伝えられず、後輩にも自分にも腹立たしさを感じたり、担当が自分でなかったらもっと早くラダーが進むかもしれないと思って落ち込んだりしています』

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