ネオネイタルケア

Volume 23, Issue 4, 2010
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特集
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- 診断の流れがわかるとケアポイントが見えてくる 必修! 新生児呼吸器疾患標準プロトコール
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新生児の脳波モニタリング:aEEG の可能性
23巻4号(2010);View Description
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新生児医療の発展は,しばしば超早産児の死亡率の減少をもって語られる.確かに,死亡率は減少した.しかし,超早産児の12 〜 18%が脳性麻痺を,40 〜 50%が何らかの障害を抱える事実1)をどのように受け止めるべきなのか?私たちの生きる時代はまだ,早産出生なら軽度の神経学的後障害は致し方ないとする時代なのだろうか? 発達途上の未熟な脳の成長に思いをはせつつ,では実際の臨床現場で,どれだけの脳情報を把握できるのかについて考えてみたい.超音波やMRI は多くの情報をわれわれに提供してきた.しかし,障害を減らすために,われわれはもっと脳のことを探求する必要がある. 本稿で紹介するaEEG(amplitude-integratedEEG)は,脳波検査の一種である.脳波検査は,実に多くの驚くべき事実を私たちに教えてくれる.日齢0 の早産児に脳波検査を施行し異常を確認したときの驚きは,脳波検査の醍醐味である2).残念なことは,脳波の有用性が新生児医療に還元されるまで,20 年の歳月を必要としたことである.通常の新生児脳波の判読スキルはごく限られた者が持っていたに過ぎなかった. aEEG は,解釈が容易かつ客観的となるよう工夫された脳波グラフである.現在,すでにaEEG を搭載するさまざまな機器が商品化され,世界中のNICU で臨床応用されている.毎年開催される国際学会であるInternationalC o n f er e nce o n B r a i n M o n i t o r i ng a ndNeuroprotection in the Newborn はますます盛況である.
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- 新連載 エアリーク診断ナビ ベーシック編
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ベーシック編
23巻4号(2010);View Description
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エアリークとは末梢気道・肺胞の破綻により気道外へ空気が漏出し,肺間質,胸膜腔,縦隔などに貯留した状態をいいます.場所によって間質性肺気腫(pulmonary interstitial emphysema;PIE),気胸(緊張性/非緊張性),気縦隔(縦隔気腫),心.気腫,皮下気腫,気腹と称されます.NICU ではしばしば遭遇し,臨床的に重要な合併症です. 発生頻度は新生児の1 〜 2%程度とされますが,ほとんど無症状な場合から,直ちに生命に直結する緊張性気胸や心.気腫まで,臨床像には大きな幅があります. 新生児のエアリークの画像診断は,確実にマスターしてほしいものです.理由は次の2 点にあります.まず新生児期のエアリークが新生児期以外のエアリークとは異なる像を呈することが多いので,その特徴を知っていなければ診断できないからです.また人工呼吸管理下で発生するエアリークは,迅速に診断して対処しなければ生命にかかわってしまうからです.新生児の肺のエアリークの読影については,心電図の学習のように,基本的なパターンをいくつか学習した後で応用に進む,というようなプログラムがあれば読影力のアップに役立つでしょう.ベーシック編,ステップアップ編,アドバンス編の3 回の連載で,これらを念頭に置いて学んでいきましょう. - 必修ワンポイントレクチャー
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- 新生児医療フォーラムより
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- 新生児内分泌まるわかりゼミナール
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甲状腺機能低下症のスクリーニング検査
23巻4号(2010);View Description
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わが国における先天代謝異常症に対する新生児マススクリーニングは1977 年に開始され,1979 年からは先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)が対象疾患として加わった.クレチン症は早期に治療を開始することで神経発達予後の改善が期待できること,他のスクリーニング対象疾患に比べて頻度が高い(クレチン症の頻度は出生3,000 〜 4,000 人に1 人)ことから,本症をスクリーニングすることの意義は極めて大きい.一方,スクリーニング検査が広く行われるようになったことで,「早産児のスクリーニングの問題」「ヨード過剰症」「乳児一過性高TSH血症」「一過性甲状腺機能低下症」「軽症クレチン症」「遅発性高TSH 血症(遅発性甲状腺機能低下症)」がクローズアップされるようになった.本稿では,NICU 入院児でしばしば問題となる「ヨード過剰症」「遅発性高TSH 血症(遅発性甲状腺機能低下症)」を中心にマススクリーニングの現状と問題点を解説する.なお,早産児の問題は本連載であらためて解説する. - 目からうろこの新生児と音のおはなし
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