泌尿器Care&Cure Uro-Lo
(旧:泌尿器ケア)
Volume 25, Issue 4, 2020
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目次
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特集 【症例から学ぶ 泌尿器疾患の見逃してはいけないサイン】
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【chapter 1〈診療を始める前に〉】 01 救急性があるか、入院が必要か、などが適切に判断できるようになるために
25巻4号(2020);View Description
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▲ 泌尿器科医であっても、外科系当直として総合診療医としての能力も求められる。▲ 初期対応が重要な局面は多い。▲ ナースコールをないがしろにしない。 -
【chapter 2〈外来編〉】 02 肉眼的血尿(随伴症状あり)
25巻4号(2020);View Description
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▲ 肉眼的血尿は、泌尿器科外来で日常的に出合う主訴の一つである。▲ 本症例は、肉眼的血尿にて来院され右腎盂がんを疑うあまり、腎動静脈奇形を見逃しかけた症例である。▲ 診断の過程では、思い込みに注意し、系統的に評価を行うことが大切である。 -
【chapter 2〈外来編〉】 03 肉眼的血尿(随伴症状なし)
25巻4号(2020);View Description
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▲ 成人の無症候性血尿の原因の大部分は、泌尿器科疾患(尿路上皮がん、腎がん、前立腺肥大症、尿路結石など)である。▲ 放置すると致命的になる悪性腫瘍(膀胱がん、腎盂尿管がん、腎がん)の頻度が高く、たとえ症状が改善していても精査は必須である。▲ 抗血栓薬内服患者においても重要な疾患を合併している可能性は高く、精査は不可欠である。 -
【chapter 2〈外来編〉】 04 頻尿
25巻4号(2020);View Description
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▲ 頻尿症状に対するアプローチとして、多尿によるものか、膀胱容量の低下によるものかを鑑別することがポイント。▲ 過活動膀胱は、頻尿症状を来す代表的疾患であるが、その診断には、必須症状である尿意切迫感の確認が必要。▲ 実臨床では、頻尿症状に排出障害(排尿筋低活動)を伴うことも多く、高齢者では、その合併が多いことに注意。 -
【chapter 2〈外来編〉】 05 夜間頻尿(夜間のみ頻尿)
25巻4号(2020);View Description
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▲ 夜間頻尿は、下部尿路症状のなかでも最も支障度の高い症状の一つであり、良好な睡眠を妨げ、QOL を障害する。▲ 夜間頻尿の原因は多様であり、①多尿・夜間多尿、②膀胱蓄尿障害、③睡眠障害が主な要因である。▲ 『夜間頻尿診療ガイドライン』(第 2 版)のアルゴリズムに沿って、患者さんの病態を評価し、病態に応じた治療やケアを行うことが肝要。 -
【chapter 2〈外来編〉】 06 尿失禁
25巻4号(2020);View Description
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▲ 尿失禁では、患者さんの羞恥心が妨げとなることが少なくないため、詳細な問診や症状質問票などで適切に診断する必要がある。▲ 女性の尿失禁は、尿道の過可動の原因となる妊娠、出産、とくに経腟分娩や体重増加との関連が示唆されている。▲ 骨盤底筋訓練では、パンフレットでの説明に加えて、骨盤底筋の収縮の具合を診察しながら指導することが重要。 -
【chapter 2〈外来編〉】 07 排尿に関連する痛み(尿中白血球あり)
25巻4号(2020);View Description
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▲ 女性の急性例のほとんどは単純性膀胱炎であるが、上部尿路に波及して腎盂腎炎となることもある。▲ 男性の急性例は性感染症または尿路感染症で、後者は前立腺炎や精巣上体炎など、重症化し得る疾患である。▲ 慢性例では感染を起こす器質的疾患を合併している場合があり、画像診断を含めた精査が必要。 -
【chapter 2〈外来編〉】 08 排尿に関する痛み(尿中白血球なし):間質性膀胱炎、感染症のない痛み
25巻4号(2020);View Description
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▲ 排尿に関する痛みがあり、尿中白血球がない病態とは、感染による炎症がないか、あるいは検出しにくい疾患で、間質性膀胱炎・膀胱痛症候群(interstitial cystitis/bladder pain syndrome:IC/BPS)、過活動膀胱、尿道憩室、子宮内膜症、尿道炎、慢性前立腺炎、心因性疾患が考えられる。IC/BPS は、ハンナ型間質性膀胱炎と膀胱痛症候群に分けられ、膀胱鏡は診断のため必須である。 -
【chapter 2〈外来編〉】 09 陰嚢の腫れ(随伴症状あり)
25巻4号(2020);View Description
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▲ 急性陰囊症は、問診・理学的所見からだけでも鑑別疾患を絞ることができる。▲ 8 時間以上の虚血は精巣への障害を来すため、初療は迅速な対応を要する。 -
【chapter 2〈外来編〉】 10 陰嚢の腫れ(随伴症状なし)
25巻4号(2020);View Description
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▲ 何よりも問診・視診・触診が大事!⇒「だれが」「いつから」「どこが」「どのように」を見極めよう。▲ 隠れた悪性疾患を見逃すな!⇒精巣そのものが腫脹していれば、悪性疾患(精巣腫瘍)の可能性を考えよう。▲ それって本当に泌尿器科疾患?⇒陰囊が腫れているからといって、泌尿器科疾患だけとは限らない。 -
【chapter 2〈外来編〉】 11 腰背部痛(膿尿あり)
25巻4号(2020);View Description
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▲ 泌尿器科の疾患における腰背部痛としては、尿路結石が最も多い。▲ 腰背部痛の原因としては、脊椎性・神経性・内臓性・血管性・心因性を考える必要があるが、尿路結石のような内臓性の腰背部痛は安静では軽快しないことが特徴である。▲ 膿尿がある場合、腰背部痛と関連あるものかどうかを明らかにすることが、その後の診断・治療にかかわる。 -
【chapter 2〈外来編〉】 12 腰背部痛(肉眼的血尿あり)
25巻4号(2020);View Description
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▲ 血尿の原因として結石、がん、炎症、血管病変、異物、外傷などが考えられる。▲ 病歴の聴取、身体所見、画像診断が鑑別の伴となる。▲ 肉眼的血尿が 1 回だけだとしても、手遅れになる病気もあるので精査すべきである。 -
【chapter 2〈外来編〉】 13 女性の肉眼的血尿・排尿痛
25巻4号(2020);View Description
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▲ 症候性肉眼的血尿は、一般医で膀胱炎として治療されることがあるが、ほかの疾患も念頭に置くことが必要。▲ 症候性肉眼的血尿は、詳細な病歴聴取によって鑑別診断をある程度絞ることが可能。▲ 腹圧性尿失禁手術では、膀胱誤穿刺などにより症候性肉眼的血尿を起こすことがあり、手術既往に注意する。 -
【chapter 3〈病棟編(術後)〉】 14 ロボット支援腹腔鏡下腎部分切除術後
25巻4号(2020);View Description
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▲ ロボット支援腹腔鏡下腎部分切除術後の合併症としては、術後出血、尿漏、腎機能低下、感染、皮下気腫などがある。▲ 皮下気腫は軽度のものでは、ほとんど自覚症状がなく、通常、術後経過観察のみで自然に消退する。▲ しかし、ときに皮下気腫によると考えられる症状を訴えることがあり、術後の合併症として常に念頭に置くことが重要である。 -
【chapter 3〈病棟編(術後)〉】 15 腎瘻造設術後
25巻4号(2020);View Description
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▲ 経皮的腎瘻造設術は、腎後性腎不全や閉塞性腎盂腎炎に対する尿のドレナージ法としてよく行われる手技である。▲ 経皮的腎瘻造設術の主な合併症は出血や感染で、時には重症化する可能性もあるため、早期の対応が重要である。▲ 経皮的腎瘻造設術後にカテーテルからの尿排出が減少した場合は、カテーテル閉塞やカテーテルの自然抜去を疑う。 -
【chapter 3〈病棟編(術後)〉】 16 膀胱全摘術後
25巻4号(2020);View Description
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▲ 膀胱がんは泌尿生殖器のがんのなかで最も頻度が高いがんである。▲ 血尿を主症状とした疾患のなかで、膀胱がんはその頻度の高さから、最も優先して除外あるいは確定診断すべき疾患の一つである。▲ 膀胱がんは、そのステージから治療法が大きく異なる。筋層に腫瘍が深達しているか否かは、その後の治療判断に重要である。 -
【chapter 3〈病棟編(術後)〉】 17 膀胱瘻造設術後
25巻4号(2020);View Description
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▲ 膀胱瘻造設術後は、尿の性状や流出状況、カテーテルの刺入部周囲や挿入長を観察し、屈曲やねじれが生じないよう管理する。▲ 刺入部脇漏れを認めたら尿の流出障害を疑い、カテーテルの内腔閉塞、屈曲やねじれ、先端位置異常を考える。▲ 血尿がみられる場合は血腫によるカテーテル閉塞に注意し、閉塞時は迅速に解除を試みる。 -
【chapter 3〈病棟編(術後)〉】 18 前立腺全摘術後
25巻4号(2020);View Description
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▲ 術後の急性腹症は、さまざまな原因・病態について考慮する。▲ カテーテルからの尿や、ドレーンからの排液量の急な変化を見逃さない。▲ 術後のカテーテル管理では、捻れなどの閉塞に注意する。 -
【chapter 3〈病棟編(術後)〉】 19 腹圧性尿失禁術後
25巻4号(2020);View Description
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▲ 腹圧性尿失禁手術(TVT 手術、TOT 手術)では、中部尿道をメッシュテープで支えることにより尿道の過可動を止めて尿失禁を防止する。▲ メッシュテープが尿道を圧迫すると、術後の尿閉や排尿困難の原因となる。▲ 術後早期であればメッシュテープをゆるめることができるので、尿道留置カテーテルを抜去した直後から排尿状態を注意して観察する。 -
【chapter 3〈病棟編(術後)〉】 20 経尿道手術後
25巻4号(2020);View Description
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▲ 経尿道的手術後の尿道カテーテル管理、観察は非常に重要です。▲ 採尿バッグ内への排出不良時は尿道カテーテルの閉塞や、尿路外への溢流を鑑別すべきです。▲ 閉塞や尿路外への溢流を疑う場合は、超音波検査がベッドサイドで施行でき有用です。
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JOURNAL IN JOURNAL【Focus On Your Direction 泌尿器科 専門領域の最新情報 vol.3】
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Focus On Your Direction 泌尿器科 専門領域の最新情報 vol.3 小児尿失禁・夜尿症
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連載
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【イラストと写真で解説! これもおさえておきたい 研修医・若手医師のための 泌尿器科の小手術】 高位精巣摘除術
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【ナースのお悩み背負い投げ 鳥ボーイのコミュニケーション道場!】 言葉遣いは『相手を見極める』べし!
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今回のお悩み看護師さんは『言葉遣い』に関する相談だ!患者さんへの言葉遣いはなにが適切かと悩むもの……。鳥ボーイのアドバイスとは果たして…!
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その他
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