みんなの呼吸器Respica
継続前誌:呼吸器ケアVolume 18, Issue 2, 2020
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目次
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連載
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特集 【学ぶ・教える・チームで使える 人工呼吸器設定と換気モードのビジュアル解体新書】
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【Part.1 イラストでわかる換気モード】 基本のVCVとPCV、A/C、CPAP+PS、SIMVを比べてみよう
18巻2号(2020);View Description Hide Description救急・集中治療領域で欠かすことのできない味方が人工呼吸器です。人工呼吸器の設定を決める上では、「モード決定→パラメーターの決定」の流れになります。が、この人工呼吸器のモードで混乱してしまう方も多いのではないでしょうか?なんと、陽圧換気法に関連する用語は 174 種もあり1)、日本の主要機種モード名( 図 1)は 20 種類以上もあります。同じモードでも人工呼吸器の種類により呼び方も変わります。しかし、すべてをマスターする必要はまったくありませんのでご安心ください。今回はこれをおさえておけば臨床で困らないであろう基本のモードに関してのお話です。筆者は人工呼吸器のモードを考えるとき、最初「子どもを見守る親の気持ち」でイメージしていました。そんな観点で各モードを見ると人工呼吸器がもっと身近に感じて楽しいのではないでしょうか。早速見ていきたいと思います。 -
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【Part.3 症例でわかる人工呼吸器モニタリングが重要な疾患・病態】 <1>ARDS (1)治療戦略の視点から
18巻2号(2020);View Description Hide Description急性呼吸窮迫症候群(acute respiratory distress syndrome;ARDS)は急性に発症した低酸素血症で、胸部 X 線写真にて両側の肺野に浸潤影を認めるものの、それが胸水、無気肺、結節などで説明のつかない病態の総称です。ARDS の治療戦略のキーワードは「肺保護換気」です。今回はこの肺保護換気について解説します。ARDS は多職種で対応することが重要な疾患です。医師以外の多くの医療者にも、ARDS の呼吸管理のポイントについて理解してもらいたいと思います。 -
【Part.3 症例でわかる人工呼吸器モニタリングが重要な疾患・病態】 <2>ARDS (2)ベッドサイド看護の視点から
18巻2号(2020);View Description Hide Description急性呼吸窮迫症候群(acute respiratory distress symdrome;ARDS)に対する人工呼吸管理は、生命維持に必要な最低限のガス交換を維持し、呼吸仕事量を軽減させるために最も重要な治療です。ARDS では、患者の肺コンプライアンスが低下しているということを念頭に置いて管理を行います。人工呼吸器設定ではエビデンスが確立された方法はありません。唯一エビデンスを持つ管理法は、低容量換気法(肺保護戦略)です。「ARDS 診療ガイドライン 2016」1)では、一回換気量が 6~8mL/kg(予測体重)、吸気終末のプラトー圧 30cmH2O 以下を目標に管理することが推奨されています。医師は、この低容量換気法を実施するために、治療指示・人工呼吸器の設定をします。それに対する必要な観察や看護について確認していきたいと思います。 -
【Part.3 症例でわかる人工呼吸器モニタリングが重要な疾患・病態】 <3>COPD増悪 (1)治療戦略の視点から
18巻2号(2020);View Description Hide Description慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、40 歳以上の日本人の 8.6%が罹患していると考えられており、有病率の高い疾患です。さらに COPD 患者が気道感染や汚染された大気の吸入により、呼吸状態が悪化する、いわゆる “ 増悪 ” を起こし、重症になれば気管挿管による人工呼吸管理が必要となることがあります。本稿では症例を通して、COPD のような閉塞性肺疾患の人工呼吸管理でチェックすべきグラフィック波形や設定のポイントを学んでいきましょう。 -
【Part.3 症例でわかる人工呼吸器モニタリングが重要な疾患・病態】 <4>COPD増悪 (2)ベッドサイド看護の視点から
18巻2号(2020);View Description Hide DescriptionCOPD は在宅酸素療法の普及などから、外来や在宅医療でも多く見られる疾患です。そのため、適切な治療・ケアによりまた在宅へ帰れると安易に考えられる場合があります。しかし、慢性的な疾患であるため、栄養状態が低下していたり、筋力が低下していたりするなど、重症化や合併症を併発するリスクが高い疾患でもあります。そのため、まずは重症化させないこと、そして重症化してしまった場合には、適切な治療・ケアにより患者への身体的・精神的苦痛を取り除いていく必要があります。 -
【Part.3 症例でわかる人工呼吸器モニタリングが重要な疾患・病態】 <5>心不全 (1)治療戦略の視点から
18巻2号(2020);View Description Hide Description急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017 年改訂版)をはじめとした多くのガイドラインで、急性心不全による呼吸不全に対して非侵襲的陽圧換気法(non-invasive positive pressure ventilation;NPPV)の使用が強く推奨されています。本稿では、陽圧呼吸が心不全に対してなぜ有効であるのかを理解しながら、心不全における NPPV や気管挿管における人工呼吸管理(mechanical ventilation;MV)のポイントについて学んでいきます。 -
【Part.3 症例でわかる人工呼吸器モニタリングが重要な疾患・病態】 <6>心不全 (2)ベッドサイド看護の視点から
18巻2号(2020);View Description Hide Description心筋伷塞に対する PCI 後の心原性ショックの患者には、人工呼吸器と患者の呼吸との非同調から必要な看護を考えていきます。基本的なグラフィック波形の理解はもちろんですが、グラフィック波形の異常から非同調に気づくことは、患者の呼吸状態を効果的にアセスメントする上で重要です。非同調とは、人工呼吸器による呼吸のサポートと患者の呼吸のミスマッチにより生じ、患者の苦痛を招くだけでなく、呼吸状態が悪化するリスクもあります。そのため、ベッドサイドにいる看護師は、非同調を理解し、患者の苦痛・不快を緩和するという大きな役割があります。本稿では、症例の術後 4 日目(POD4)の①心不全による気道分泌物貯留、②鎮静減量時の非同調の 2 つの場面を通して、グラフィックモニターの理解だけでなく、患者の病態に合わせた看護を考えていきます。 -
【Part.3 症例でわかる人工呼吸器モニタリングが重要な疾患・病態】 <7>頭蓋内圧上昇 (1)治療戦略の視点から
18巻2号(2020);View Description Hide Description頭蓋内圧(intracranial pressure;ICP)が亢進している患者の管理の目標は二次性脳損傷を防ぐことです。この項では ICP が亢進した患者の人工呼吸管理において注意すべき点を解説していきます。 -
【Part.3 症例でわかる人工呼吸器モニタリングが重要な疾患・病態】 <8>頭蓋内圧上昇 (2)ベッドサイド看護の視点から
18巻2号(2020);View Description Hide Description人工呼吸器装着患者の看護ケアを行う上で、モニターが表示する数値やグラフィックから得られる視覚的な情報は多岐にわたり、どれも大変貴重なものです。しかし、そのすべてを把握し看護ケアに落とし込むことはかなり大変な作業ですし、現実的ではありません。本稿では人工呼吸管理中の「頭蓋内圧上昇」について、基本的なポイントを押さえることで、陽圧換気に起因する合併症や異常の早期発見・予防につなげられる看護ケアについて、症例を交えながら考えてみたいと思います。 -
【Part.3 症例でわかる人工呼吸器モニタリングが重要な疾患・病態】 <9>神経筋疾患 (1)治療戦略の視点から
18巻2号(2020);View Description Hide Description・胸郭変形のない神経筋疾患では、合併症が生じなければコンプライアンスや気道抵抗は正常です。・人工呼吸管理においては、合併症予防とともに、原疾患がどのような段階にあるかの判断が重要です。わかってそうでそうでもないスタッフの発言を通して話を進めていきましょう。 -
【Part.3 症例でわかる人工呼吸器モニタリングが重要な疾患・病態】 <10>神経筋疾患 (2)ベッドサイド看護の視点から
18巻2号(2020);View Description Hide Description人工呼吸器のグラフィック画面は患者の呼吸を知るための重要な情報ツールです。本稿では J さんの事例を通して、人工呼吸器設定やグラフィックを活用したアセスメントと実際の呼吸ケアを紹介します。
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その他
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連載
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【みんなでアドバンス・ケア・プランニング(ACP) ~呼吸器疾患患者さんの終末期を考える~】 大阪はびきの医療センターのACPの取り組み
18巻2号(2020);View Description Hide Description -
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その他
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【Report】 第14回医療の質・安全学会学術集会
18巻2号(2020);View Description Hide Description中島和江先生(大阪大学教授、大阪大学医学部附属病院病院長補佐、中央クオリティマネジメント部部長)が大会長を務めた本大会では、「医療安全を向上する実践と研究」「変容する医療への先行的マネジメント」「つながりを通じた将来性の開拓」「質改善とイノベーション」「患者と医療者による協働型医療」を主要ストリームに、2 日間にわたって多くの演題が発表された。参加者約 3,800 人、一般演題 553 件と過去最大規模となり、参加者は紅葉が美しく色づく晩秋の京都で、医療の質と安全に関する議論を深めた。
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Nursing Now
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【Special Interview】 広げよう! 参加しよう! Nursing Now キャンペーン
18巻2号(2020);View Description Hide Descriptionナイチンゲール生誕200年となる2020年末まで、現在、世界で「Nursing Nowキャンペーン」が展開されている。これは看護職がもつ可能性を最大限に発揮し、看護職が健康課題に積極的に取り組み、人々の健康の向上に貢献するために行動することを呼びかける世界的なムーブメントだ。本キャンペーンは、日本では、看護系30団体で構成されるNursing Nowキャンペーン実行委員会が主導して実施している。キャンペーン発足の経緯や具体的な取り組み、またキャンペーンを通じて臨床の看護師たちに伝えたいことについて、日本看護協会の福井トシ子会長と荒木暁子常任理事にお話を伺った。
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その他
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