みんなの呼吸器Respica
継続前誌:呼吸器ケア
Volume 19, Issue 6, 2021
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目次
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連載
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特集 【みんなで総復習!COVID-19の呼吸管理とケア ~急性期から回復期へつなぐNext Step~】
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【Part.1 COVID-19のキホンをおさえよう】 <1>COVID-19医療の1年半をフカンする
19巻6号(2021);View Description
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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は世界中の人々の生活すべてを変えてしまいました。しかし、数多くの知見の集積とワクチンの登場により、医療現場の対応も大きく進歩しました。ただ、最も大事なことは、一人一人が感染対策をきちんとすることです。人間社会の分断はウイルスにとっては思う壺です。自分を、また大切な家族や友人を守るために、ウイルスについて正しく理解して正しく恐れ、正しく伝えること、そして誰一人欠けることなく共にウイルスと闘っていくことが必要です。そのためにも、まずはこの1 年半の経過を振り返ってみましょう。 -
【Part.1 COVID-19のキホンをおさえよう】 <2>COVID-19の病型分類と重症化パターン
19巻6号(2021);View Description
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COVID-19 の重症化の機序は病期によってさまざまです。本稿では、世界中で臨床試験や基礎研究が急速に進む中でわかってきた重症化のメカニズムを見ていきたいと思います。COVID-19 では病期によって有効な薬剤が異なり、その時点での重症化に関与している病態が異なることを反映しています。ほかの重症肺炎と同様に炎症や異常な免疫応答を背景とするARDS の合併だけでなく、凝固異常に伴う微小血栓形成も知られています。炎症と微小血栓病態の組み合わせにより呼吸不全が増悪し、治療過程で過剰な自発呼吸努力が生じたり、人工呼吸器関連の肺傷害の発生により難治化していきます。また、急速に進行する心原性ショックにも注意しておく必要があります。 -
【Part.1 COVID-19のキホンをおさえよう】 <3>COVID-19の薬物療法のイロイロ
19巻6号(2021);View Description
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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の薬物療法を考える際に重要なポイントは、発症からどれだけ時間が経っているか、「時間経過」を考えることです。発症前後(発症前2 日~発症後数日間)ではウイルスの複製が盛んであるため、この時期に抗ウイルス薬を使用します。一方、発症後数日経過した後ではウイルスは体内には多く存在せず、状態が改善しない一部の症例(中等症Ⅱ~重症例)ではウイルスの増殖後に引き起こされる過剰な免疫応答が問題となるため、この時期には抗炎症薬を投与することが重要です。 -
【Part.1 COVID-19のキホンをおさえよう】 <4>COVID-19の人工呼吸管理~キホンからECMOまで
19巻6号(2021);View Description
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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)では重篤な呼吸不全となり、人工呼吸管理や体外式膜型人工肺(extracorporeal membrane oxygenation;ECMO)管理が必要になることがあります。COVID-19 呼吸不全に対する治療のエビデンスは、まだ十分には存在しません。そのため、生理学的アプローチと急性呼吸促迫症候群(acute respiratory distress syndrome;ARDS)などの呼吸不全において培われたエビデンスを応用して治療に臨みます。 -
【Part.1 COVID-19のキホンをおさえよう】 <5>5 COVID-19に対する腹臥位療法をマナブ
19巻6号(2021);View Description
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人工呼吸患者における腹臥位療法は、その効果の有効性を立証することができず、推奨される治療法として位置付けられていませんでした。しかし、Guérin らによって、ARDS 患者に対する16 時間以上の腹臥位療法が生存率を改善させることが報告されると、その位置付けが大きく変わり、日本の「ARDS診療ガイドライン2016」では、成人ARDS 患者(特に中等症・重症例)への腹臥位療法が推奨される治療法とされています。腹臥位療法の位置付けが変わった当初の実施率は決して高くありませんでしたが、COVID-19 の感染拡大に伴い、その実施率が急速に高まっています。本稿では、ニーズが高まりつつあるCOVID-19 患者への腹臥位療法について解説していきます。 -
【Part.1 COVID-19のキホンをおさえよう】 <症例展開Ⅰ>COVID-19の重症化ってこんな経過~医師の視点から
19巻6号(2021);View Description
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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行が始まって、すでに2 年近くがたとうとしています。その間、さまざまな治療薬やワクチンが開発されてきましたが、重症化した患者に有効な治療法はいまだ十分には開発されていません。このため、人工呼吸器や静脈‐ 静脈体外式膜型人工肺(V-V ECMO)を用いた支持療法を適切に活用することが重要です。本稿では、重症COVID-19 の経過と呼吸管理の考え方について解説します。 -
【Part.1 COVID-20のキホンをおさえよう】 <症例展開Ⅱ>COVID-19患者のこころに寄り添う~看護師の視点から
19巻6号(2021);View Description
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COVID-19 は病状経過の予測が難しく、突然の入院や病状悪化により、自分自身や家族の命の選択に迫られることもあります。看護師は、二次感染予防で個人防護具を装着することや、距離と時間が制限されている中で、日々工夫しながらケアを行っています。患者の小さな変化に気づき、声を掛け、励まし、患者の揺れる気持ちに寄り添いながら、病いで気持ちが折れないように心をつなぐ重要な役割を担っていると考えます。 -
【Part.2 COVID-19での実践 ~現場からの声】 <1>医療崩壊を防げ~在宅でもできることを考える
19巻6号(2021);View Description
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全国の警察の調べで、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に感染し、自宅などで療養中に体調が急変して亡くなった人が8 月に全国で250 人に上り、7 月のおよそ8 倍に急増したことが確認されました。東京が112 人と最も多く、埼玉23 人、神奈川22 人、千葉19 人などと、首都圏で70%を占めています。年代別では50 代が74 人と最多で、40 代34 人など、50 代までの比較的若い世代が54%と半数を占めました。 -
【Part.2 COVID-19での実践 ~現場からの声】 <2>中等症患者に対する積極的呼吸管理~HFNC、NPPV
19巻6号(2021);View Description
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COVID-19 の発生以前には、高流量鼻カニュラ酸素療法(HFNC)や非侵襲的陽圧換気(NPPV)は急性呼吸不全に対する呼吸管理(「おぼえておこう①」参照)として重要な役割を担っていました。しかし現在、COVID-19 症例へのHFNC・NPPV の使用に関しては、臨床的有効性、医療従事者の感染リスクについて、いまだ議論がなされている最中です。本稿では、COVID-19 の発生から現在までに集積されたエビデンスとガイドラインの内容を中心に、成人のCOVID-19 患者に対するHFNC・NPPV の使用について概説します。 -
【Part.2 COVID-19での実践 ~現場からの声】 <3>3 COVID-19の患者・家族ケア~答えのない正解を探して
19巻6号(2021);View Description
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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は身体的側面だけでなく、心理的、精神的にもさまざまな影響を患者・家族に及ぼします。入院時は自覚症状がなかった患者でも、発症から数日のうちに急激な呼吸状態の悪化をきたすこともあり、想像もつかない未知のウイルスに対し、患者・家族は不安定な心理状況に陥ります。そして隔離や面会制限という環境により、その不安や心理的苦痛がさらに大きなものとなるため、早期から介入する必要があります。 -
【Part.2 COVID-19での実践 ~現場からの声】 <4>COVID-19の重症化に「ケア」で立ち向かう~非挿管患者の腹臥位療法の実際
19巻6号(2021);View Description
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今、COVID-19 の中等症Ⅱ患者への腹臥位療法が注目を集めています。挿管患者に比べ、覚醒下で行われる腹臥位療法は簡便で特別な医療機器も必要としないため、治療にあたるスタッフ間のコンセンサスがあれば、どこの病院でも実践できます。しかし、いざ実践しようとすると、「何時間続けてやればいいの?」に始まり、次々と疑問がわいてきます。本稿では、当院の中等症Ⅱ患者への腹臥位療法の実践を紹介したいと思います。 -
【Part.2 COVID-19での実践 ~現場からの声】 <5>急性期から回復期までのリハビリテーション~コロナであってもシームレス
19巻6号(2021);View Description
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重症COVID-19 症例に対する急性期からのリハビリテーションは、感染対策を行いながら一般的な重症ARDS 症例と同様の介入が求められます。早期に離床を開始し、少しでも身体機能を高めて集中治療室を退室すること、退室後早期に日常生活動作(ADL)能力を改善させること、そして退院後の身体活動性を高めること―各フェーズにおいて呼吸状態・身体機能の適切な評価のもと、シームレスに実施していくことが大切です。 -
【Part.2 COVID-19での実践 ~現場からの声】 <6>COVID-19の後遺症~実際どうなんでしょう?
19巻6号(2021);View Description
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2020 年初頭から新型コロナウイルス感染症(coronavirus disease 2019;COVID-19)の流行を経験し、1 年以上が経過しました。検査法や薬物療法の進歩、ワクチン開発と予防接種が進む中、変異株の出現などもあり刻々と状況が変化しています。2021 年8 月時点で、全世界で累計感染者は2 億人を超え、死者は440 万人に達しました。このような状況の中で、患者によっては長期にわたりCOVID-19の急性期症状が遷延することがわかってきています。このような遷延する症状は、いわゆる後遺症と呼ばれ、その頻度や経過に関してさまざまな報告がなされています。本稿では、COVID-19 の後遺症について記載します。 -
【Part.2 COVID-19での実践 ~現場からの声】 <症例展開Ⅰ>重症化を防げ(HFNC編)~どうやって挿管を避けるか、症例を通じて考えよう
19巻6号(2021);View Description
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高流量鼻カニュラ酸素療法(high flow nasal cannula oxygen therapy;HFNC)は、COVID-19 患者の呼吸困難の訴えの少なさや治療反応性を考慮すると、適切に使用すれば、呼吸サポートとしては広い患者層に対して最適解であると考えています。当院では400 例以上のCOVID-19 患者の入院に対応し、そのうちHFNC を装着した症例は100 人を超えました。HFNC による気管挿管回避割合は実質80%以上です。本稿では、当院の経験を例示していきます。 -
【Part.2 COVID-19での実践 ~現場からの声】 <症例展開Ⅱ>重症化を防げ(NPPV編)~どうやって挿管を避けるか、症例を通じて考えよう
19巻6号(2021);View Description
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【ナースのお悩み背負い投げ 鳥ボーイのコミュニケーション鬼道場】 vol.6 いらない言葉捨ててしまおう!ノンバーバルコミュニケーションを駆使せよ!
19巻6号(2021);View Description
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患者さんたちが「お悩み看護師さんって無愛想で冷たいの!」と言っているのを耳にしてしまいました。普段から言葉遣いはとくに注意しているので、とても落ち込みました……。 -
【Good!Great!Wonderful! ケースでわかる人工呼吸管理 ときめきワンポイントレクチャー 最終回】 Lesson 6 自発呼吸を残すか止めるか、それが問題さ!
19巻6号(2021);View Description
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【マスクソムリエに聞く! NPPV快適ビフォーアフター】 相談 File.13 NPPV中の清潔ケアでSpO2が低下してしまいます。
19巻6号(2021);View Description
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【声に出して読みたい 呼吸療法のくすりの知識】 05 合剤の吸入薬:後編(LAMA+LABA、ICS+LAMA+LABA)
19巻6号(2021);View Description
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【チーム医療を「現在進行形」でお届けします!包括的呼吸リハビリセンター立ち上げ実況中継】 TOPICS #06 在宅酸素療法機器の選び方~百聞は一見に如かず~
19巻6号(2021);View Description
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20年来取り組んできた包括的呼吸リハビリテーションをセンターとして立ち上げたい! そんな想いを胸に、新しい挑戦を始めた大阪府結核予防会大阪複十字病院の医師・スタッフの奮闘の日々を同時進行でお届けしていきます。 -
【Respica ★ Journal】 獨協医科大学病院における『気管挿管患者の口腔ケア実践ガイド』の導入と活用
19巻6号(2021);View Description
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