みんなの呼吸器Respica
継続前誌:呼吸器ケア
Volume 21, Issue 4, 2023
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目次
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連載
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特集 【今こそ知りたい 気管支喘息 A to Z 最新トピックスからケーススタディまで】
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【Part.1 まずはキホンから:気管支喘息の必須知識】 <1>気管支喘息の診断と検査のおさらい
21巻4号(2023);View Description
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気道に慢性炎症が起こるために気道が狭くなり、喘鳴や呼吸困難を生じる。気道が狭くなる原因は、気管支平滑筋の収縮である。気管支が収縮しやすいこと(気道過敏性の亢進)と収縮が治療によって改善すること(気道可逆性)が喘息の特徴。病状は変動し、良いときもあれば、悪いときもある。 -
【Part.1 まずはキホンから:気管支喘息の必須知識】 <2>喘息の吸入療法のキホン
21巻4号(2023);View Description
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喘息の治療は吸入ステロイドと気管支拡張薬の配合剤が主体。気管支拡張薬としてはLABA が優先されるが、LAMAも加えたトリプル療法が普及してきた。ドライパウダー式製剤は強く一気に吸入し、エアタイプはゆっくり深く吸入する。吸入指導は説明だけではなく、患者に実際に行ってもらうことが大切。吸入手技は劣化するため、定期的なメンテナンスが必要。 -
【Part.1 まずはキホンから:気管支喘息の必須知識】 <3>重症喘息の薬物療法を学ぶ:バイオ製剤とは?
21巻4号(2023);View Description
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「 重症喘息」とは、症状をコントロールするために、高用量吸入ステロイドを含む複数薬剤を併用した治療が必要な喘息である。重症喘息の中には、服薬アドヒアランス不良のケースや、アレルゲンの回避ができていないケースが含まれる。バイオ製剤は重症喘息の症状をコントロールできる可能性がある薬剤である。 -
【Part.1 まずはキホンから:気管支喘息の必須知識】 <4>喘息の患者ケアをカンペキに!
21巻4号(2023);View Description
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よくありそうな喘息指導の場面をABC 分析に当てはめて考えてみる。A‐B‐C の相互作用でセルフマネジメント能力は向上させることができる。指導がうまくいかないときは、一歩引いて指導内容を振り返り、どこが弱いのかを見つける。 -
【Part.2 急性期における気管支喘息の管理を見直してみよう】 <1>喘息発作はどう治療する?
21巻4号(2023);View Description
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喘息発作の診断は簡単だが、診断がついたといって安心せず、時々刻々と変化する病状を過小評価せずに観察する必要がある。中発作以上と思われる患者には、特に注意する。気管支拡張薬吸入とステロイドを、患者の病歴に合わせて適切に選択する。病状の改善の判断はピークフローが信頼できる。ステロイドの選択は特にアスピリン喘息に注意する。吸入ステロイドの普及により発作で受診する患者は減っているが、適切に治療をしていきたい。 -
【Part.2 急性期における気管支喘息の管理を見直してみよう】 <2>喘息発作でSpO2が低下!?
21巻4号(2023);View Description
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重症喘息発作では、高度気道狭窄によるエアトラッピングや気道分泌物増加から呼吸不全を起こす。ハイフローセラピーは、加温加湿した高流量混合酸素を投与することで酸素化や心拍数、呼吸数の改善が得られる。NPPV はPEEP による気道抵抗軽減により酸素化改善と換気量増加が得られる。ハイフローセラピーやNPPV の限界を理解し、必要があれば躊躇なく挿管人工呼吸管理に移行することが救命に最も重要である。 -
【Part.2 急性期における気管支喘息の管理を見直してみよう】 <3>喘息発作の挿管管理……!?
21巻4号(2023);View Description
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気管支喘息発作(急性増悪)に対する気管挿管は臨床的判断に基づいて行う。フィジカルアセスメント、特に呼吸数の推移や呼吸筋疲労の徴候、意識状態の変化を見落とさないことが大切。気管支喘息の患者に気管挿管を行うことで発作の悪化を招くケースもあるため、特に慎重に、最も安全な方法で行わなければならない。適切な気管挿管とその後の管理のために、気管チューブの選択、人工呼吸器の換気モードと設定、薬物療法について正しい知識を身に付ける必要がある。 -
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【Part.4 視点を変えて気管支喘息をみる:注意すべきポイント】 <1>集中治療医からみた気管支喘息のポイント
21巻4号(2023);View Description
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気管支喘息患者では、集中治療に伴う侵害刺激を制御すべく、薬剤や、ほかの方法での対応が必要。気管支喘息でステロイドなどが使用されるときには、副作用も含めた薬理学的な理解が重要。気管支喘息がリスクファクターとなるほかの病態にも注意。 -
【Part.4 視点を変えて気管支喘息をみる:注意すべきポイント】 <2>救急医からみた気管支喘息のポイント
21巻4号(2023);View Description
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喘息と紛らわしい疾患(喘息ミミック)を想起しながら診療にあたる!
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ブラッシュアップ特集 【ビジュアル吸入療法教室 まるっと使える患者説明ダウンロードシート付き】
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総論 呼吸器疾患における吸入療法の重要性
21巻4号(2023);View Description
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吸入薬が処方される疾患は主に気管支喘息とCOPD(chronic obstructive pulmonary disease;慢性閉塞性肺疾患)ですが、ほかにもインフルエンザや非結核性抗酸菌症などに用いる場合もあり、すべての医療分野で吸入療法についての知識は必須となります。吸入薬がどのように治療に用いられているか、各学会から発行されているガイドラインをもとに概説します。 -
<1>吸入薬のメリット&デメリット(注意点)
21巻4号(2023);View Description
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気管支喘息・COPD の吸入薬には多くの薬剤やデバイス(吸入器)があるため、その特徴を把握し、正確な吸入方法を患者に指導する必要があります。本稿では、混乱しやすい吸入薬の種類・特徴を整理して、メリット・デメリットについて概説します。また、吸入操作を正確かつ効率的に患者へ伝えるコンテンツも紹介します。 -
<2>勢いが大事な吸入薬
21巻4号(2023);View Description
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DPI(ドライパウダー吸入器)は吸入と噴霧のタイミングを合わせる必要はありませんが、勢いよく大きく吸入することが大切であるため、十分な吸入力を持つ患者に適しています(練習器で音を出せる、蕎麦などを十分にすすることができる)。DPI には多数のデバイスがあり、患者が使用するそれぞれのデバイスに合わせて適切な吸入指導を行います。いずれのデバイスであっても、勢いよく深く吸入することを繰り返し伝えることが重要です。 -
<3>普通に吸う吸入薬
21巻4号(2023);View Description
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加圧噴霧式定量吸入器(pMDI)はゆっくり吸気する必要があり、ドライパウダー吸入器(DPI)は速い吸気が必要なことは皆さんもよく知っていることと思います。DPI の吸気流速は、肺への薬物送達に影響する重要な要素の一つです。患者の吸気流速を考慮して吸入デバイスを選択したり、適切な吸気流速を含めた吸入指導を実施することはとても重要です。DPI の必要最低吸気流速はDPI のデバイスごとに異なります。ブリーズヘラーⓇ、ハンディヘラーⓇ、アズマネックスⓇツイストヘラーⓇ、メプチンⓇスイングヘラーⓇは、20~30L/min の比較的弱い吸気流速でも吸入できるデバイスです。この吸気流速は、ストローを吸う力と同程度であり、高齢者や肺機能の低下した患者でも容易に吸うことができます。これらの吸入デバイスでは、強く吸うことより、吸入前にしっかり息を吐いて深く吸うことを指導します。筆者は「ストローでジュースを飲むように吸って、口の中にいっぱいジュースを溜め込むように長めに吸うように」と指導しています。 -
<4>ゆっくり深呼吸する吸入薬
21巻4号(2023);View Description
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加圧噴霧式定量吸入器(pMDI)やソフトミスト吸入器(SMI)では、ガスやばねの力で吸入器から微細化された吸入薬が放出されます。したがって、患者自身の吸入気流で薬物粒子を微細化する必要はないため、ゆっくり深呼吸することが推奨されます。ゆっくり吸入することで、肺の奥まで薬剤が届くというメリットもあります。一方で、患者の吸入とは無関係に吸入薬が噴霧されるので、薬剤噴霧と吸入の同調がとても重要となります。また、吸入方法の異なる吸入薬が処方されている場合には、患者の混乱を招くおそれがあるため特に注意が必要です。
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Report
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第50回日本集中治療医学会学術集会
21巻4号(2023);View Description
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会長・志馬伸朗先生(広島大学大学院 医系科学研究科救急集中治療医学 教授)のもと、3 日間で延べ9,000 名超が集う盛会となった。充実の世代育成型セッション、展示ツアーなどの工夫が凝らされ、掲げられたテーマ「風光る(春到来の喜びを吹く風に託した言葉)」どおり希望に満ちた明るいムードのなか、熱いセッションが繰り広げられた。
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