外科
・1937年創刊。外科領域の月刊誌では、いちばん長い歴史と伝統を誇る。
・毎号特集形式で、外科領域全般にかかわるup to dateなテーマを選び最先端の情報を充実した執筆陣により分かりやすい内容で提供。
・一般外科医にとって必要な知識をテーマした連載が3~4篇、また投稿論文も多数掲載し、充実した誌面を構成。
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目次
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特集【胃癌治療ガイドライン第7版をひもとく】
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- Ⅰ.早期胃癌・縮小手術と周術期運動栄養療法介入
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1.早期胃癌に対する内視鏡治療の適応と根治性
88, 4(2026);
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早期胃癌に対する内視鏡治療は,内視鏡的粘膜下層剝離術の普及により適応が拡大してきた.胃癌治療ガイドラインでは病変に応じて絶対適応,適応拡大,相対適応を定め,治療後は内視鏡的根治度(eCura)分類により評価し,追加治療の要否を判断する.第7 版では内視鏡治療の適応に変更はないものの,J-Web/EGC の結果を受けて「pT1b(SM1),≦3 cm,UL0,分化型」がeCuraA に位置づけられた.また,高齢者では,適応拡大を見据えたJCOG1902 が進行中であり,より個別化医療へと踏み込んだ新たな治療戦略が提示される可能性がある. -
2.幽門保存胃切除の将来性
88, 4(2026);
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幽門保存胃切除(PPG)は,幽門機能を温存しつつ根治性を保つ機能温存術式である.近年の報告では,早期胃癌における腫瘍学的安全性は幽門側胃切除と同等であり,胆汁逆流や栄養障害を軽減する利点が示されている.一方,術後胃内容排出遅延(DGE)は依然として課題であり,血流・神経温存や適切な幽門袖部長の確保が重要である.腹腔鏡・ロボット支援下手術の発展により,PPG の精密化と生活の質(QOL)向上が期待される. -
3.高齢者胃癌に対する新たな選択肢―縮小手術としての腹腔鏡内視鏡合同手術の可能性
88, 4(2026);
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日本では高齢化に伴い高齢者胃癌が増加しており,併存疾患や予備能低下から広範囲の胃切除を伴う定型的胃切除は過大侵襲となることが多い.胃癌治療ガイドラインでも,高齢者に対してはリンパ節郭清範囲を縮小した縮小手術や低侵襲手術の選択が弱く推奨されている.この背景のもと,胃壁を局所的に全層切除する腹腔鏡内視鏡合同手術(LECS)を機能温存と低侵襲性を両立する治療として胃癌に対して行うことも考慮される.高齢者を対象とした前向き観察研究では,重篤な合併症はなく体重・筋量や生活の質(QOL)が良好に保たれ,腫瘍の局所コントロ-ルにも一定の効果が示された.本法は,標準治療が困難または手術を拒否した高齢患者に対し,根治性の追求ではなく,QOL の維持と局所制御を主目的とした現実的で意義ある選択肢となりうると考えられ,本稿で紹介する. -
4.胃切除における周術期栄養/運動療法―胃癌治療ガイドライン第7版をふまえて
88, 4(2026);
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胃癌に対する低侵襲手術の普及にもかかわらず,胃切除後の体重および骨格筋量減少は依然として重要な臨床課題である.胃癌治療ガイドライン第7 版では,高齢者・サルコペニア患者に対する周術期栄養/運動療法がクリニカルクエスチョンとして取り上げられているが,明確な推奨にはいたっていない.本稿では,既存の臨床研究を中心に,胃癌周術期におけるサルコペニア対策としての栄養運動療法の意義と今後の展望を概説する. - Ⅱ.手術術式選択
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1.切除可能な胃癌に対する腹腔鏡下手術・ロボット支援下手術の位置づけについて
88, 4(2026);
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胃癌治療ガイドライン第7 版では,切除可能胃癌に対する腹腔鏡下手術およびロボット支援下手術の位置づけがより明確に整理された.腹腔鏡下手術は短期成績および医療資源効率の観点から標準的手技として確立されている.一方,ロボット支援下手術は医療経済的課題を有するものの,手技の再現性向上や術者負担軽減を通じて外科医教育や人的資源の持続可能性に寄与する.両術式を短期成績,医療資源,人的資源の観点から整理し,施設特性をふまえた術式選択の考え方について概説する. -
2.進行胃癌に対する大網切除は行うべきものなのか?
88, 4(2026);
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胃癌手術では腹膜播種の予防を目的に大網切除を行うことが従来標準とされてきたが,生存に寄与することを示す明確なエビデンスはない.大網温存により炎症の局所化や癒着防止などの大網機能が温存されるほか,出血量低下や手術時間短縮が期待される.一方で腹膜再発増加の懸念は残る.後ろ向き研究では生存に差はないとされているが,最終的には大網切除に対する大網温存の非劣性を検証する多施設共同ランダム化比較試験(JCOG1711)の結果がまたれる. -
3.切除断端が永久標本で陽性と診断された場合の再手術におけるpros and cons
88, 4(2026);
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胃癌治療においてR0 切除は最重要であるが,切除断端陽性(RM+)は腫瘍生物学的悪性度を反映し,強力な予後不良因子である.RM+の予後への影響は病期依存的で,T1-T2/N0-1 では追加切除が有効である一方,T3-T4/N2-3 では利益は限定的である.再手術は高侵襲であり,特に食道側・十二指腸側では合併症率が高い.迅速診断は有用であるが限界もあり,RM+判明時の対応は腫瘍生物学的背景と解剖学的条件をふまえた慎重な判断が求められる. -
4.進行胃癌に対する審査腹腔鏡の適応
88, 4(2026);
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審査腹腔鏡は進行胃癌の治療方針決定のために行われることがある手術手技である.CT などの検査では明らかではない腹膜播種を発見できる場合もあり,洗浄細胞診検査も可能である.わが国では,腹膜播種の可能性が比較的高いとされる大型3 型・4 型胃癌に対して行われる場合が多い.本稿では,術前化学療法との関連を含めて審査腹腔鏡の適応について解説した.
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