ペリネイタルケア

周産期医療に携わる助産師・看護師・医師のために、毎月最新のトピックスをお届けする専門誌
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【講座:臨床現場での悩みに産科医がお答えします 先生,こんな時どうしたらいいですか? 第19回】妊娠線ができた妊婦から,治療法について相談を受けました.
44, 1(2025);View Description
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特集 【写真で早わかり&すぐ実践! 乳腺炎・授乳トラブル解決ガイド】
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01 総論:助産師のケアが社会的に評価されたことを理解しよう 乳腺炎・膿瘍切開術後のケアが診療報酬に収載!
44, 1(2025);View Description
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2018年度診療報酬改定にて「乳腺炎重症化予防ケア・指導料」が新規収載された1).さらに2024年度診療報酬改定では,乳腺炎による乳腺膿瘍切開後のケアに対する診療報酬も認められ,保険適用されることになった2, 3).▷ これらは,助産師が提供する乳腺炎へのケアが,全国的に社会・経済的な評価を得たことを意味する.同時に,保険が適用されると,これまで患者が全額を自費負担していた医療費は3割負担となり,母親/家族にのしかかっていた経済的負担が大きく軽減される.
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【講座:今こそ考えよう! 助産師がすべき災害時支援 第8回】助産師がすべき自治体や職能団体,多職種との連携~「改訂版 分娩取扱施設における災害発生時の対応マニュアル作成ガイド」公表にあたって~
44, 1(2025);View Description
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2024年9月,日本看護協会は『改訂版 分娩取扱施設における災害発生時の対応マニュアル作成ガイド』1)(以下,ガイド)を公表した(図1).この前身となる旧ガイドは,2011年の東日本大震災を契機に制作された.分娩取扱施設が地域の妊産婦や母子を支援するためには,周産期領域に特化した災害時の対応マニュアルの整備が課題になったためである. マニュアルではなく,対応マニュアルの“作成ガイド”として制作された理由は,関係者全員でガイドを参考に所属する施設のマニュアルを作成し,そのプロセスや災害時に必要な視点を全員で理解することが,重要な災害対策の一つと考えられるからだ.マニュアルにない状況が起こったとしても,その場でどう行動すべきかを判断し,迅速に行動できる看護職の育成に貢献したいという思いから,対応マニュアルの整備のヒントになるツ-ルとして,作成ガイドが制作された.
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特集 【写真で早わかり&すぐ実践! 乳腺炎・授乳トラブル解決ガイド】
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02 総論:乳腺炎の基本を深く理解しよう 乳腺炎の病態生理(新ABMプロトコルも含めて)
44, 1(2025);View Description
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近年,乳腺炎の原因として以下の2つの仮説が提案されている. ① 細菌学的な視点から,乳汁中の特定の細菌が増えることで集合体を形成し,乳管が狭窄して乳汁がうっ滞するという説. ② 分子生物学的な視点から,何らかの原因で母乳がうっ滞したときに乳腺細胞に過度な圧力がかかり,その結果,細胞同士の結合部分(タイトジャンクション)が壊れて炎症が起こるという説. これらの仮説から,乳腺炎に対するケアや治療は局所的な「詰まり」のみを対象にするのではなく,乳管全体やその周囲に広がる炎症を対象として考えることが重要である. -
03 総論:入院中の母乳育児が最強の乳腺炎予防/回復になることを理解しよう 乳腺炎予防/乳腺炎からの回復を促す母乳育児の基本
44, 1(2025);View Description
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乳腺炎の発症には,複数の要因が関与することが明らかになっている.乳腺炎の根本的なリスク因子である分泌過多は,赤ちゃんの欲しがるサインに合わせ,それに応える応答的授乳(responsive feeding)ができないことが原因であるといわれている1).▷ 母親が適切な直接授乳の手技を獲得し,乳房緊満をセルフケアできるようになれば,乳腺炎スペクトラムの状態へ進行することを予防できることが明らかになっており,乳腺炎予防には産褥早期からの支援が重要である.▷ 母親と赤ちゃんの置かれている状況はさまざまであり,授乳する母親と赤ちゃんの組み合わせの数だけ,それを支援する際のアプロ-チの方法もある.母乳育児は,母親と赤ちゃんのそれぞれの相互作用により,生理的で機能的な仕組みによって成り立っている.支援には「見守り」も必要であり,母子の持っている能力を引き出しながらハンズオン,少しだけハンズオン,ハンズオフなど,さまざまな場面に応じたバリエ-ションが求められる.本稿では,乳腺炎を予防するための入院中の母乳育児支援について考えてみたい. -
04 乳腺炎ケアガイドライン2020の活用:乳腺炎ケアガイドライン2020をマスタ-して活用しよう 乳腺炎判断のための問診,視診,触診,授乳観察,フロ-チャ-トの解説
44, 1(2025);View Description
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乳腺炎は初めて診察したときの状態が初期段階とは限らないため,状態を正確に判断し,適切な支援や対処につなげることが乳腺炎を重症化させないための重要なポイントとなる.▷ 乳腺炎を重症化させないために,産後に帰宅した母親が生活の中でセルフケアができるよう,先を予測した支援を提供することが大切である.▷ 発熱,乳房の腫れ,しこり,痛みを伴う母乳育児上の問題を抱えた母親が母乳外来に来所したとき,本当に乳腺炎なのか,それ以外の疾患の可能性はないかという視点をもち,他疾患と鑑別する必要がある.▷ 症例を前に迷ったときは,「乳腺炎ケアガイドライン2020」のそれぞれのペ-ジを行き来しながらアセスメントの精度を上げることができる. -
05 アセスメントと対応を学ぶ:乳腺炎発症につながる乳房トラブル事例への支援 乳房緊満による授乳困難への対処と支援
44, 1(2025);View Description
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多くの母親は,産後2~3日目から乳房に温かみや軽い張り(乳房の充満[breast fullness])を感じ始める.出生直後から十分に授乳していれば,乳房の張りは苦痛を伴うほど増強されることなく,母乳分泌量も児の哺乳量も増加し始める.▷ 一方,母乳が十分に飲み取られてない場合には,熱感・痛み・腫脹を伴う病的な乳房緊満(breast engorgement)に移行する.病的な乳房緊満の状態は,児にとって「吸い口[teat]」となる乳頭乳輪体(nipple areola complex;NAC)を含む乳房全体も硬くなるため,児は効果的に母乳を飲み取ることが難しくなり,さらに乳房緊満が増悪する.▷ 病的な乳房緊満への対処法としては,児が深く吸着して効果的に吸啜できるようNACを柔らかくすることと,母親の心身の苦痛や不安を和らげることである.その具体的な方法を紹介する.
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【エッセ-・読み物:Roots~今,ここにいる理由(わけ)~ 第95回】 キ-ワ-ドは“女性とこどもの健康と笑顔”
44, 1(2025);View Description
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